ondonpiのブログ

山と川の間に迷い込み、掘立小屋で自炊し、猫の額ほどの畑で自給し、大脳と小脳の世界に遊びます・・・

資本主義の外へ、そして中へ

[自給自足]
自給自足にあこがれた
自分の事を自分で、これは気持ちの良い事だ
勿論米も肉も調味料も作れないのだが、田舎に住み畑を耕し野菜を育てた
気分は充分「自給自足」だった
ただこの時点では、種から芽が出て驚き、実をかじって喜び、感動するばかりで、それに要したお金の事は考えていなかったように思う

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 [自炊]

お金を考え初めたのは、料理だった
野菜が採れると、その料理が始まる
午前の畑と、午後の炊事洗濯掃除風呂に追われ、料理はシンプルと簡潔を極めた
瀬尾幸子氏の、煮るだけ、焼くだけ、炒めるだけの、だけ料理と、同じ素材ばっかりの、ばっかり料理になった
同じく稲垣えみ子氏の、味噌汁と糠漬けの、一汁一菜の、醗酵料理に行き着いた
ちなみに、手抜きの一本道を辿って極めたこれらの料理は、皆々おいしく、今も飽きず続いている
体が奥底から、納得するのが分かる
(これはこれで、別途取り上げるべき価値のあるテーマだ)
(もう一つこの醗酵づくしの食品で、私のしつこいアトピーもほぼ完治に近く改善し、これも嬉しい)
そして家庭菜園と自炊で、食費は期せずして劇的に安くなった
一食二百円、一ヶ月二万円になった、一万円の事さえある
 
[お金、経営、資本主義]
経済の事を考えるようになったのは、この時だ
先ずこの金は、月数回のアルバイト代相当であり、現役時代の長時間労働は何だったのかと言う事になる
十働いて一を貰い、一を得るのに十払っていた
餌と卵だけが人生の、ブロイラーだった
或はネズミの回し車だった、働いても働いても籠の中だ

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そして今は、景気が上向こうが下向こうが、それは川の向こう岸で起きている出来事になった
それとは無関係に私自身はお金が無くても、確実に生きて行く力がある
(勿論、食費の他は、家ローンと教育費と先々の病気の為だが、今言いたいのはそれでは無い)
私はいつの間にか、資本主義引力圏の外側に立っていた
資本主義に、勝ったのだ
だからお金という鞭を振りかざされても、私はもう動かない
働くのは、面白い事、楽しい事、やりたい事がある時だけだ
そして今、ムクムクと湧き上がる思いがある
今度は鞭に怯える奴隷としてでは無く、プレーヤーとして、オーナーとして、資本主義に再突入したいと思うのだ
一番面白い遊びは、経営ではないだろうか、と
一日一日が真剣勝負、これこそが命を懸ける的では無いか、と
 
[光熱水費]
資本主義を外側から見るとよく見える、その例として、身近に光熱水費がある
食費が激減すると、家計簿で次に目障りになって来るのは、光熱水費だ
焚き木も、水も、昔はタダだった
その金額が食費に迫ったり超えたりは、おかしい
加えて、この支払の為に働かされるのは、鎖に繋がれた犬の気がしてくる
(実は国が、人を隷属させる方法は三つある
最初は租税の物納からの金納化、次は義務教育という名で子を人質に取った事、そしてこの火と水だ)
 
先ず、電気だ
チマチマと節電しても、電気代は下がらない
基本料金を10アンペアに落とし、それ以上の家電をバッサリ切り落とすのだ
その筆頭のエアコン1500Wだが、これはアメリカの高気密高断熱をまねた、不幸な結果だと思う
日本古来の、屋敷林の木陰に、風通しを旨とする構造に戻せば良い
次はオーブン1600Wだ
私はノブヒェン窯を工夫して、ガスコンロでのオーブンを考案した
火力も強く、トーストや餅は勿論、ピザもフランスパンも焼ける
トースター900Wも不要、ノブヒェンのオーブンが兼ねる
レンジ750Wも、使用電力は倍の1500Wなので捨てる
冷えたご飯は、レンチンより蒸す方がおいしい
この2横綱と2大関が居なくなれば、契約アンペアは10にして基本料金を280円に落とせる
更に炊飯器は普通の鍋でOK、これが日本人を白痴にした
こたつ500Wはストーブがあれば充分、そこからダクトをこたつに引き入れる
冷蔵庫の70Wは小さいが、電力消費は時間の掛算だから、金額は大きくなり問題だ
この廃止は、食生活と考えをガラリと変える必要がある
ご飯の保存はおひつに戻し、レンジでなく蒸して温める
野菜の保存は、干し野菜とぬか漬けに拠る
肉はブロックで買い、塩漬けで保存するか、そのつど買う
残す物は、洗濯機70W、風呂ボイラー160Wなど
後は、照明とパソコンとスマホ
これで電気代は月五千円が、五百円に落とせる
 
家計簿の二番手に来る電気、その電力会社が事実上の国営である理由は、国こそが最大の資本家であり、国が電気という手段で人を、資本主義から逃げられないように出来るからだ
私はこれを、危うくかわす事に成功したと思う
 
次はガス代だ
ご存知だろうか?、プロパンよりカセットボンベの方が安い事を
煮炊きは、カセットコンロで十分対応可能だ
ただ、風呂の為には残さざるを得ない
家風呂は風呂屋より格段に安いし、真夏真冬の風呂屋の行き帰りは過酷だ
これでガス代は、月五千円がニ千円になる
 
水道も問題で、今後考えたい
これは上水より、トイレと糞尿の下水問題が絡んで来る
 
[車]
この車で、私の家計簿の登場人物はほぼ終わる
言うまでもなく、車は高い、金食い虫と言っていい
定年と同時に車をやめる人が多いのは、家より小さな車の方が、税金が重いからだ
先ず車の減価償却だが、百万円の中古車を十年乗れば、月八千円だ
その他の経費を見てみよう
春の税金は乗用車五万円(?)から、軽の四千円に落とした
任意保険は年六万に迫るので、来年からはダイレクト保険に変え、年一万ニ千円にする予定
二年に一回の車検費用の十数万円は、やはり狂っている
国が法律で強制する出費だが、こんな制度は日本だけだ
次回からは、ユーザー車検にトライすべく勉強し、五万円くらいになれば、嬉しい
もう一つガソリン代だが、その半分は税金だ
その上消費税を、二重取りしている
対する最近のエコカーはすごい、燃費は倍、燃料費は半分だ
私の場合、月七千円が半減し、三千五百円になる
車を買い替えても数年で元が取れそうだ
以上で車の消耗品費は、
春税金5万円(?)から4千円に、
年保険6万から1万2千円に、
二年車検12万円から5万円(?)に、
月ガソリン代7千円から3千5百円に
これにより今迄は
二年で10+12+12+16.8=50.8万円、
月2.12万円だったのが、これからは
二年で0.8+2.4+5+8.4=16.6万円、
月0.69万円となり驚きの1/3減、月2.1万余が7千円弱となる
国の税金は、私をかすめて、通り越して行ったろうか
 
[もっと大きかった物]
以上に入らないものとしては、家購入、老後の病気、教育費、税金がある
何れも巨大な金額であり、悲しいかなこの為働かなければならない事に変わりはない
ただ上の内、教育費と税金は、性格が異なる
と言うのはこの二つは明治に始まり、これこそが人をして資本主義と貨幣経済に叩き込んだ原因の根源だからだ
 
税金はかつて六公四民など、年貢という物納だった
苦しかったが平和だった
明治政府はこれを金納にしたから、百姓は貨幣経済に叩き込まれ、ついて行けずパニックに陥り、娘を売った
現に江戸時代より明治の方が、一揆の数は多い
が、これは言ってはいけない事になっている
現政権は明治の延長だからだ
 
次に義務教育だが、その代価がこれまた金納だ
つまり子供を人質に、これまた人を貨幣経済に縛り付けたのだ
 
この二つの為、生まれながらに資本主義に浸り、思考力も判断力も批判力も失ってしまった
私も無知蒙昧だったが、家ローンが終わり、子育てが終り、先に言った食費、光熱水費、車代だけの生活となって、ようやく資本主義から離れ、これが外からスケスケに見えるようになった