ondonpiのブログ

山と川の間に迷い込み、掘立小屋で自炊し、猫の額ほどの畑で自給し、大脳と小脳の世界に遊びます・・・

野菜と畑、分かったかも?、その勘どころ

長い間ブログがあきました
素人の癖に、経済の事を考えていました
自分が作る野菜、生活が成り立たないくらい安い、何故だろう、と
それはまた後日として、今回は何となく野菜作りが分かって来た、そんな話です
 
[自給自足の必須作物、葱]
ネギは素晴らしい
長らく重宝してきたタマネギだったけど、それより甘く、冬と春に消える玉葱より年中畑に在り、そのお陰で自給自足がぐっと身近になった
この常備野菜と、季節の旬の野菜の種類を増やして回転し、端境期を短縮したい
冬の里芋、春秋のアブラナ科とニンジン、夏野菜のナス科とウリ科、これらを回す
穀類の米や、ジャガイモ、マメ科などは、通年保存可能だから有り難い
その意味でスーパーの野菜、これが途切れることがないのは、すごいなぁと感心している

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 [野菜育ての勘どころ]

たくさん失敗した、六年間だった
各種の苗作りや直植えに失敗を重ね、その播種時期と保温の特性から始まり、そもそもの理由と必要性が、おぼろげながら分かってきた
育て方も、植え方草取り土寄せ施肥など、ここぞと言う勘どころが見えて来た
振り返れば、やる事なす事盲滅法だったと思う
それが今、立ち止まり見渡せるようになった気分
誰にも教わらず、失敗だけが先生だったから、余計身にしみた
 
[ポリポット苗]トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、カボチャ、ウリ
ポット苗の理由、すぐ分った、季節が足りないのだ
店には、自分の苗よりはるか立派な苗が並ぶ
それともう一つ遅霜の恐怖、その為にその手前の季節からの温室育苗になる
また大きく育つのと、一本から実がなるので数が少なくて良い事も、ポリポットの理由
種蒔きの早さもさる事ながら、踏み込み温床や太陽熱温床など、加温式の温床が不可欠
ただ、一度に大量の苗を作るのでは無く、一週間ごとに苗を作り、時間差で収穫期を伸ばそうと思ったら、畑に出すと大きな苗は発育が足踏みし、遅れた苗は急ぐので、平均化される
 
[夏野菜の太陽熱温床、その数]
大きな半透明衣装ケース2つ、その中に各2段のトレイを自作
そのトレイにポリポットやセルトレイを収め、苗を育てる
日中は外に出し、太陽熱温床にする
勿論踏み込み温床がベター、電熱温床は嫌い

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[セルトレイ苗]ダイコン、キャベツ、ハクサイ
これらは風雨と雑草に負けるので、育苗する
根は小さいのでセルトレイで可
保温や 加温は必須ではない
最初二度手間と思ったが、直植えすれば幼苗期の草取りや不織布トンネルの作業が生じる
セルトレイ育苗の方が、ずっと楽チンだと知った
 
[苗床]ネギ、タマネギ
この苗、風雨と雑草に負けるのは同じだが、数が多いのと移植は泥無し苗でもOKなので、ポリポットやセルトレイで無く、不織布トンネルの苗床に条撒きで育て、これを掘り取り移植する方が楽チン
その苗床は庭に設置すれば、眼が届く
 
[直植え]山芋、長芋
種芋を直植えするには筒が必要、これに入れて植える
さもないと秋に80cmの穴掘りが始まる
80cmの深さは体も入らなければ掘れず、その為直径も80cmの広く深い大穴の、重労働になる
 
[直播]サトイモ、ジャガイモ
里芋は11月の霜で葉が枯れる、その頃収穫
土嚢袋が良い、これに入れ畑に埋め年越しし、掘りながら食べれば、五月に芽ぶき初める
湿地を好むので深植えするがその方法は、小スコップで穴を掘りその底に植える、育ったら土を戻し土寄せすれば深植えになる

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[直撒き]ダイズ
直植えだが、鳩よけは不織布トンネルに落ち着いた
鳩は、良く言う土中の豆をほじるのでは無く、持ち上がった豆特有の、豆そのものの双葉を食べるのでは?
だから本葉が出たら、不織布トンネルは外せる
半分に切ったペットボトルもかぶせたが、高温で半分死んだ
本には、水糸を張るとか、麦と混植とか、話にならなかった
百姓は鳩よけの真っ赤な薬品を塗るが、これは嫌だった

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不織布脇の抑えは、ペグだと穴でボロボロになるから、丸太棒を内に巻き込む
その為には、広めの不織布だ、値段の違いはわずかだしずっと楽チン
 
[直撒き]ニンジン、ホウレンソウ
繊細な感じのこの野菜、不思議な事に直播きOK、ただ小まめな草取りは仕方がない
これだけだ、神経質な草取りは
あ、皆がやる草よけのビニールマルチは大嫌い
これは野菜の本質に関わるので長くなり別記するが、ビニールマルチ100%のこの世界で、これを否定すれば孤児、気違い、変わり者は覚悟
 
マイ百姓、キーワードは楽チン、これの一本道
畑も、料理も、人生も?
ただその楽をする為の苦労、これが面白かった
六年も楽しませて貰った
これが命令づく、マニュアルづくだったら、私は反発してやらなかっただろう
本も同じだ、やり方はあっても、理由が書いてない、嫌いだ
 
[宿根草]イチゴ
上に述べてきた事はくれぐれも、土地柄次第と思う
例えばイチゴだが、先ず宿根草だと知らなかった
それどころか道志村の零下15度に、何年も耐えている
もう一つ驚いたのは、ナメクジに食べられない、従って露地栽培が出来る、と言う事
横浜では色づくや否や、たちまち穴が空き、気持ち悪くて食べられなかった
仕方なく鉢を水皿に置いたり、高棚に置いたりの、空中栽培を強いられる
こうなると水やり、施肥、雨風、鉢替えなど手間に手間が重なり、ちっとも楽しくなかった
それが土地により、天国に変わる、ナメクジが居ない!
 
[虫害]カボチャ
逆はカボチャ
基本は他の夏野菜と同じなのだが、蝶々だろう、これが花に卵を生む
これを花が包み込み実となり、その中で餌たっぷりに育つ
割ってびっくり、中は蛆虫が沸き立っている
最初割った時男の私でも、ギャーっと叫び、狂いそうになり、泣きたくなった
これは横浜では、決して経験しない
 
[なぜ、畝を作るの?]
「直播きすればいいのに、なぜ苗を作って手間を増やすの?」が、最初の疑問だった
答は、雑草に負ける、季節が足りない、だった
だから苗作りは、その方が手間が減るからやっている、これが答えだった
私は他にも、疑問があった、「なぜ、畝を作って仕事を増やすの?」と
野菜は水はけを好む、とは聞いた
ただそれで100%納得、とはいかなかった
里芋のように、湿地を好む物もある
それがつい最近分かった、・・・と思う
きっかけは大豆や大根の、倒伏だ
大豆は、鳩害でまばらになれば、お互いの支えを失い倒れ易い
収量は激減する
大根は、苗の時倒れると、曲がって育つ
売り物にならない
高い畝はその分、雨風で流れ、苗がむき出しになり、育ちが悪い
土寄せが肝心なのは分かるが、なにぶん同時多発、追い付かないのだ
何で畝など作り、余計な仕事を増やすのだろう?
 
さて畝は、雨風に打たれ、だんだん低くなる
次に使い回す時、草むしりが大変なので、私は平鍬で表面をはつって草削りをするから、さらに低くなる
(ちなみにその草は、四つ鍬で軽く泥を払いながら、畝中央に帯状に置き、草マルチにする
そして最後には肥料になる)
さてその低くなった畝、それで良い、そこに種や苗を植えてはどうか!
苗が伸びて来たら初めて土寄せし、畝を盛る
既に低い畝なのでその分、泥の流失は少ない
植える前に嵩上げし、理想の畝を完成させ、そこに植えようものなら、日にちと共に泥は流れ、畝は痩せて、苗はむき出しになり、倒伏し、育ちも悪い
そして高さを維持しようと、土寄せに追われる事になり、地獄が始まる
高い畝ほど、崩れやすく、忙しく、後手に回る
そうなんだ、畝ありき、ではないのだ!
必要になるから、仕方なく出来るものが畝なのだ
 
[なぜ、肥しをやるの?]
お前はバカか、という声が聞こえて来そうだ
肥しをやるとやらない、実なりがまるで違う、と
では聞こう、太古の昔から山は鬱蒼として豊かに草木が育つ、誰が肥しをやってるの?
これ実は過去のブログで、その断片は書いている
この一事で私は百姓をやり出し、この一事で私は自然農法に夢をみた
これに命をかけた先人は、たくさん居る
重大な問題であり、後日ここに書き足すかも知れない、別記事を上げるかも知れない、敗北して百姓をやめるかも知れない