ondonpiのブログ

山と川の間に迷い込み、掘立小屋で自炊し、猫の額ほどの畑で自給し、大脳と小脳の世界に遊びます・・・

自然農法と自然農と自然栽培

今年は畑が出来なかった
この夏、母が二度倒れ、二度入院した
春先に育てたトマト胡瓜など夏野菜の苗は、定植後の面倒が見られず、草に埋もれて消えた
秋野菜の種付や苗作りもできなかった
無収穫だし、畑は荒れた
私の自然農法は、6年目に挫折した
 
直接的には母の看病だが、他にも理由がある
当ブログにも書いた糸川式の畝はつりと通路はつりだが、この草対策では畑半反に追いつかない、或いはシンドイ
またこの方法では土が裸になり、強烈な「違和感」を覚えた
これが気が進まなくなった、大きな理由だ
次に、秋野菜の準備が出来なかったのも、母の看病の他に、苗作りがどうにも「嫌」だったと言うのが底辺にある
まだある、そもそも畑の畝立て、畝作りが「嫌」だった
 
勿論答えは全部知っている
苗作りは、季節が足りないのと、草に負けるからだ
畝は、水はけを好む野菜が多いからだ
では、畝を立て、苗を作り、草をむしればどうなるか?
腐食が戻らず養分が枯渇し、肥料をやれば虫と病気を呼び、農薬に至る
私にはお百姓さんと、慣行農業の辿る道が、手に取るように分かる
 
それがふとした事から吹っ切れた、と言うのがこの記事だ
四つある、四枚の写真だ
木村秋則と自然栽培の世界」p233の写真

f:id:ondonpi:20191120154435j:plain

 呆れた

奥はりんごの木だが、その下は草ボウボウ
手前には草から、とうもろこしや葉物野菜が立ち上がっている
草の中に、野菜を植えているのだ!
 
「川口由一、自然農」のカバー写真

f:id:ondonpi:20191120154502j:plain

氏も同じく、草に野菜を植えている
本文には、鎌で草と土を切りその間に苗を挟むとか、種まきも刈草の上からパラパラと種を降らしその刈草で覆うとか、具体的だ
勿論草に負けるものは種類に応じて、表面を平鍬で削って播種とか、苗床や温床で育ててから移植とか、する
これがまた嬉しい、ワクワクする
苗床は畝の端や畑の一角に、半畳、一畳でしつらえている
これはよく分かる、苗場と畑が離れているとやる気が起きない
温床も地上に積み上げるのではなく、地面を30cm程掘り下げて作っている、勿論床は醗酵させる
これにビニールでなく油紙を張った戸枠をかぶせれば、自然で効率的な保温が実現できる
これにも脱帽した
温床が良いのは分かるが、積み上げ式は大仕掛けになりどうにもやる気が起きなかった
これなら是非にと、ウズウズする
言うまでもないが畝は、トマトなど湿地を嫌うものだけ、作ればいい
里芋などは、畝どころか穴を掘り、種芋を置く
 
三つ目は
「古谷氏、イギリス的「優雅な貧乏暮らし」の楽しみ」p119の写真

f:id:ondonpi:20191120154555j:plain

若い頃憧れたフランス庭園は、対称成型、芝生と刈込、植物も自然も生態も無知その物、大嫌いになった
日本庭園も嫌いだ、死んでいる
盆栽がその極致だが、如何に不自然なものか
その証拠に、肥料が不可欠だ
対する写真のイギリス庭園、ご存知だろうか
一見、雑草だらけ、手入れしてない、放置された庭に見える
勿論、知恵と労力と手入れの跡が、見る人には見える
草木を育てる事により、土を育てているのが見て取れる
イギリス庭園は土を育て、フランス庭園と日本庭園は土を殺している
庭師のPaul Smither氏は、日本に乗り込み、イギリス庭園を広めている
 
四つ目は自分のブログ
「草地に自生したアサツキ、叢生栽培のヒント」の写真

f:id:ondonpi:20180508065010j:plain

これは畑に行く通路の脇に、草を押しのけ、自生したアサツキだ
畑のアサツキ、畝に植わったアサツキ、それらよりどれだけ太く、強く、生き生きして、水々しかった事か
瞬間、小葱かノビルかと疑い、感動と共に撮った写真だった
私は薄々、気が付いていたのだ
野菜は芽を出しさえすれば、その周囲10cmを刈ればいい、と
さらにその外は、高刈りすればいい、と
土は、草が作ってくれるのだ
来年は、これでやる!