ondonpiのブログ

山と川の間に迷い込み、掘立小屋で自炊し、猫の額ほどの畑で自給し、大脳と小脳の世界に遊びます・・・

おいしい、おでん

おいしいおでん、私は家でも親戚でも食べたことがありません
単純に茹でて味付けすれば、あっさり失敗します
不思議な事にクックパッドも幾つかトライしましたが、まずかった・・・ですね
実はこれ、ポトフでも、筑前煮でも、ブイヤベースでも、肉じゃがでも、同じ問題が横たわっています
店のおいしいおでん、これは長く私の夢でした

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先ず出汁ですが最初は凝って、昆布は前の晩から水で戻し、鰹節も削って、合せ出汁を作ったものです
しかし今は、昆布も鰹も、顆粒で十分だと思います
それより「鶏がら」、これが大事です
これを前日に買い、塩をまぶして寝かせて置きます
これを翌日拭き取り、顆粒の昆布や鰹と一緒に、水を張った大鍋に入れ、「弱火」で温めます
 
ここでのキーワードは、弱火です
先ず、炎の先が鍋底にぎりぎり触れる状態を認識し、中火とします
これより大きく、鍋底を回れば強火
そして弱火とは、炎の先が鍋底から1cmか2cm程離れている状態とします
鶏がらの旨味は、50℃で出ます
弱火はこれをゆっくり通過し、長く保ち、沢山の出汁を得る為の方策なのです
同時にアクが出るのもこの時なので、すぐ分かります
このアク、沸騰すれば溶けて消えるから、恐ろしいですね
 
もう一つのキーワード、鶏がらですが、これは手羽先でも手羽元でもOKです
ただ手羽元は身が多いから、嬉しいですね
そして弱火ですから身は固くならず、柔らかくとろとろになります
またアトピーの人は地鶏肉を、ブロイラー肉は地獄を見ます
出汁が完成したら、関東風なら醤油味醂で、関西風なら醤油酒塩砂糖で味付けします
どうぞ味見してください
汁だけでも、楽しめます!?
 
同時進行で、野菜などを下茹でします
中鍋一つ、一緒でOKです
大根は皮をむき、味が染みやすいように飾り包丁を
こんにゃくも、飾り包丁
卵も一緒に茹でます
たこ足もさっと湯をくぐらせれば、赤い汁が出なくなります
後は水に放てば、大根は臭みが消え、こんにゃくはアクが取れ、卵の殻は剥けやすくなります
じゃが芋は茹でるより、小鍋で蒸します
煮たじゃが芋は崩れ出し、汁が濁るからです
 
この下茹でですが、アクを取るだけでは無いようです
つまり熱湯で野菜の外側の細胞を壊し、これで初めて味が染み込んで行けるのです
他の煮物でも、熱湯か、蒸すか、炒めるか、干し野菜か、必ず外細胞を壊す過程がある筈です
煮物の失敗は、殆どこれではないでしょうか
 
ここで漸く上の具材と、がんもや厚揚げなど豆腐系の具材を、作った出汁に投入します
時間差でじゃが芋や巾着餅もあれば足します
やはり弱火で、40分位でしょうか、沸騰しないように
 
次に私はここで鍋を降ろし、キルティング布で包み半日置きます
時間に調理してもらうのです

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最後に、ちくわ薩摩揚はんぺん等の魚系の練り物を入れ、蓋なしで煮上げて出来上がりです
お店と同じかそれ以上の、味とボリュームに大満足です