ヤンソン、グラタン、リゾット
ヤンソンさんの誘惑、という料理がある
ソーセージ、玉葱、ジャガイモをミルク煮したもの、或いはこれにチーズをまぶしオーブンしたものだ
大変おいしく、ヤンソンさんが誘惑されたのも分かる
それはいいが、これによく似た料理グラタンとは、何故別の名がついているのか?
ちなみに違いは、ヤンソンの野菜はじゃが芋に限るが、グラタンは種類を選ばない
もう一つ、グラタンにはミルクに小麦粉を入れるのが違う
これ実は一つの事だと知った
ヤンソンのじゃが芋はデンプンがあるので、これでトロミが付く
グラタンはそのトロミを、小麦粉が果たす
そういう訳だった
そこ迄考えたらリゾットが、これまたよく似た料理に見えてきた
これは上二つと違い、野菜の他に米が必須で、様子が違う
もう一つその汁、というか味付けが、ミルク以外にもトマトソース、スープの素、更にはアーリオオーリオペペロンチーノつまり油だけなども有り、こだわりが少ない
全然違うじゃないかと思う向きもあるとは思うが、私には同じに見えた
野菜炒めなのだ、基本は!
これに気が付いた
(野菜は炒めず、茹でるシェフも居るのは知っている)
(もう一つのお断りは、米は炒めず焚いたものを使うシェフも居る、ただこれは日本だけだろう)
こんな事に気が付いたのは、ひょんなきっかけ、リゾットはイタリア語で、フランス語には無く、かの地ではピラフと呼ぶ
これを知り驚いた
つまり、煮物では無いのだ
煮ているように見えるが、あれは味付けで、料理の基本、旨味は炒めた野菜の出汁なのだ
これに気がついた
蛇足だが、これがローマ人、ローマ帝国の発見なのだろうと思う
誠に偉大で、深くうなづかざるを得ない
日本人よ、出汁は昆布と鰹だと思っている場合では無いよ・・・、と